コンテナは、アプリケーションとその依存関係を単一の自己完結型ユニットにパッケージ化する軽量で移植性の高いソフトウェアの単位です。コンテナは隔離されたユニットで、どこにデプロイされても同じように動作します。コンテナは、ローカルサーバーや自己ホスト型のプライベートまたは公開クラウドなど、異なるインフラストラクチャ間で一貫性を維持します。コンテナはリソース使用率が非常に効率的であり、これにより、モダンなクラウドネイティブ環境におけるマイクロサービスのデプロイ、スケーリング、および管理に最適です。顧客はEDB Postgres AIをイメージとしてダウンロードし、それを任意の標準的なKubernetesプラットフォーム上のコンテナにデプロイすることができます。

Kubernetesは、コンテナ化されたアプリケーションのデプロイメント、スケーリング、管理を自動化するオープンソースのコンテナオーケストレーションプラットフォームです。分散システムを頑丈に稼働させるための堅牢なフレームワークを提供し、開発者は、クラスター内のマシン間でコンテナをシームレスに管理することができます。Kubernetesは、ロードバランシング、需要に基づくコンテナのスケーリングアップまたはダウン、アプリケーションのロールアウトの管理、さまざまな環境での一貫したDay-2運用のためにコンテナが実行中で健康であることを確認するなど、さまざまなタスクを処理します。EDBはRed Hatとの戦略的な提携を通じて、Red Hat OpenShiftへのデプロイの機会を最大化していますが、EDB Postgres AIはAmazon Elastic Kubernetes Service(EKS)、Azure Managed Kubernetes Service(AKS)、Google Kubernetes Engine(GKE)などの標準的なKubernetesプラットフォーム上で動作します。

Kubernetesオペレータは、複雑で状態があるアプリケーションの管理を自動化することにより、Kubernetesの継承された能力を拡張する特殊なコントローラです。オペレーターは、アプリケーション、または私たちの場合はPostgresをデプロイ、管理、スケーリングするために必要な経験と知識をKubernetes環境内に統合します。オペレーターを使用すると、マイクロサービスなどの高度なデプロイメントパターンとスケーラビリティと可用性のための全体的なアプリケーションライフサイクル管理を自動化することが可能です。EDBは、EDB CloudNativePG Clusterと呼ばれるKubernetes Operatorを開発しました。このオペレーターはCloud Native Foundationによって採用され、CloudNativePGまたはCNPGという名前でリリースされました。
さらに、EDBはより高度なオペレーターを開発し、EDB Postgres Distributed（PGD）と連携して、PGDで提供されるレプリケーション、高可用性、地域分散パターンを活用します。そのオペレーターはEDB CloudNativePG Global Clusterと呼ばれています。

マイクロサービスは、特定の機能を実行する小さく独立したサービスを通じてアプリケーションが構築されるソフトウェア開発へのアーキテクチャアプローチであり、それぞれが定義されたAPIを通じて通信します。通常、このアーキテクチャはコンテナに基づいています。全てのコンポーネントが密接に連携して一つの単位として動作するモノリシックなアーキテクチャと違って、マイクロサービスでは各サービスが独立して開発、デプロイ、スケーリングすることが可能です。この分離は、チームがそれぞれのサービスに最も適したテクノロジーを使用して同時に作業することで柔軟性を向上させるとともに、より良い利用可能性とスケーラビリティを提供します。

CloudNativePG（CNPG）は、EDBがApache 2ライセンスの下で開発したオープンソースのオペレーターです。これにより、PostgreSQLクラスタの管理と設定、およびボリュームスナップショットまたはクラウドストレージを使用したバックアップ管理を、宣言的でKubernetesネイティブな方法で行うことができます。 EDB CloudNativePG Clusterは、高可用性、自己修復、容量管理、および切り替え機能を備えたPostgresデータベースクラスタのライフサイクルを管理するKubernetesオペレーターです。これは、CNPGの私たちのディストリビューションであり、EDB Postgres Advanced Server（EPAS）によるOracle互換性を提供し、IBM PowerやRed Hat OpenShiftなどの追加のプラットフォームをサポートするためのいくつかの増分機能があります。EDB CloudNativePG Global Clusterは、マルチマスタレプリケーション、データ分散、および高可用性をサポートするためのKubernetes上のPGDを管理する私たちのオペレーターです。

KubernetesでEDB Postgres AIを実行すると、スケーラビリティ、柔軟性、自動化が強化されます。 Kubernetesは、EDB Postgres AIのデプロイメント、スケーリング、管理を自動化するための頑健なプラットフォームを提供し、需要に基づいてリソースを簡単に調整し、自動フェールオーバーやレプリケーションを通じて高可用性を維持します。一方、EDBは、オンプレミスまたは任意のクラウドでハイブリッドデプロイメントを行うためのコンテナ化された環境で、強化されたセキュリティと信頼性を備えたエンタープライズグレードのPostgresを提供します。

組織は、マイクロサービスやCI/CDワークフローなどの現代のアーキテクチャで使用するためにPostgresを採用することができます。

• スケーラビリティと柔軟性：Kubernetes上にPostgresをデプロイすることで、必要に応じてリソースを動的に調整することで柔軟性とスケーラビリティを得ることができます。
• 自動化管理：EDBオペレーター、EDB CloudNativePGクラスター、EDB CloudNativePGグローバルクラスターは、EDB Postgres AIのデプロイメント、アップデート、フェイルオーバー、バックアップなどの多くの運用タスクを自動化するのに役立ち、人間のミスのリスクを減らし、データベースの高可用性と信頼性を向上させます。
• 環境間での一貫性：Kubernetes上でPostgresを実行することで、オンプレミス、クラウド、またはハイブリッドな設定でシームレスに動作する一貫したポータブルな環境を提供し、異なるデプロイメント環境の管理を簡素化します。

EDB Postgres AIをKubernetes上で実行するべきいくつかの状況がここにあります： 

• 既にマイクロサービスアーキテクチャやCI/CD開発などのクラウドネイティブパターンを採用している組織。
• 高い可用性、柔軟なスケーラビリティ、データベースの自動化が必要で、動的なワークロードに対する応答性を高める必要がある組織。
• オンプレミス、パブリック、プライベート、またはハイブリッドクラウドなど、異なるプラットフォーム間での展開環境を一貫したものにしたい組織。
• スケーリング、フェイルオーバー、バックアップ、ローリングアップデートのための資源を効率的に利用する必要があり、日常の運用への影響を最小限に抑える必要がある組織。 

ハイブリッドコントロールプレーンは、EDB Postgres AIソフトウェアデプロイメント内のコンテナ化された管理レイヤーで、バックアップ、ポイントインタイムリカバリ、プロビジョニング、アクティビティログ、ユーザー管理、およびアラートと通知などの時間と費用のかかる管理機能を自動化します。ハイブリッドデータベースサービス、プライベートデータセンターでも利用可能です。管理者に優しいGUIからのデータベースの観察可能性を提供し、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境全体での問題をリアルタイムで監視、観察、対応することができます。ハイブリッドコントロールプレーンは、パフォーマンスを確保し、200以上のメトリックスを監視し、データベースを安全に保ち、追加のツール、費用、トレーニングなしで最大99.999％の可用性を確保するための単一のソリューションです。さらに、クエリ診断により、問題とボトルネックを最大5倍速く特定し、アプリケーションのパフォーマンスを最大8倍に加速することができます。